卒業50周年同期会開催報告
小峰新平 (第 67回卒業生同期会幹事)


我々栃木高校 第 67 回卒業生にとって 、今回の同期会 は「 あれ から もう 50 年が経過したのか 」 と い う 感慨 の 念 を 強く いだかせ た 。


入学した 当時 は、日本の高度経済成長 が軌道に乗り 始めた 頃 であ る。そこから さらに 100 年 遡れば 、日本の夜明けである 明治維新 の 胎動 さ中 の時期に な る。 このように考えれば、栃木高校を 卒業して過ごしてきた 50 年間と いう長さは、日本国の 近現代史の 3 分の 1 の 長さに相当するわけで、我々はその間の 歴史 創造 に 主役として 関係 してき た ことになる。


ここで、今の年齢に到るまでの68 年 間 を総括してみれば、我々は終戦直後の昭和22年 と23年 の生まれであり、小 中学 校 においてはいつもすし詰め状態の教室に入れられた。続く栃木高校には、前年の約 1 割増である386 名 が入学し、新入生の7クラスが全て55 名以上であった。卒業後の進路では就職と進学に分かれはしたが、その時点で就職した人も進学して大学を出てから職に就いた人も同様で、仕事と生活においてはつい最近まで厳しい競争 社会 の中 を生きてきた。


このような時代を過ごしてきた我々が、栃木高校の同窓会 定期 総会 ・懇親会 と卒業 50 周年記念同期会に参加 し、楽しい時間を過ごすことができたのでその様子を報
告 させていただく。


まず、西畑佳司君・長島篤君らの座る受 付けで手続きし、次に歴代校長の肖像 画がずらりと掲額されている、明治 43年築の古い講堂で開かれる同窓会総会に参列した。 同期生の野村祥久君が 司会進行を行い、総会終了後 には同じく同期生の佐野光司君による演者紹介により、キッコーマン元 監査役 である野崎貞夫君が同期生を代表して、『地道に粘り強く』という題で記念講演を行った。


同窓会 終了後 、大正 3年築の養 正 寮 (記念図書館 ) の前に集合し、西畑佳司君の
-   2  -案内の元に同期生5 5名による記念写真撮影を行った。その後 、歓談しながら懇親会が開かれるホテルサンルートに向かった。


会場になっている大 ホールには、同窓会 総会 参加者と懇親会だけの参加者が合
流し、第 67 回卒業生 54 名 と第 92 回卒業 生 9 名 、及び 本部役員・教職員 などを加えた、総勢96名 が集合した。 卒 50 年の代表幹事であり、元栃木高校校長の田島一利君 の挨拶により懇親会が始まった。同期生が着席した丸 テーブルでは、見る間に和やかな歓談 の輪ができあがり、誰もが現在から過去へと時間軸を遡って行 った。 

この間に中央の大 スクリーンには、石島 孝君が校歌・応援歌のCDをパソコンに入力した、見ごたえのある写真や映像が映し出された。加えて、BGMとして静かにかつ厳かに栃木高校の校歌が流され、同期生の50年ぶり再会 の雰囲気をさらに盛り上げた。


その時の会場の情景を描写すると、各テーブルでの大きな歓談の輪が、ある時は
小さな集まりに分かれて会話した。そこに他のテーブルからの同期生が加わって大き
くなり、また細分されて再び大きくなるという場面 が到るところで見られた。さらに、各テーブルでの話だけでは足りなくて、ロビーに出てソファーに腰を掛けたり廊下で立ち話をしたりする幾人かの同期生が現れた。この間、赤荻好弘君・小倉敏行君らが司会進行を行った。


楽しい歓談が続く内に懇親会終了の時刻となり、全員起立の下で栃木高校校歌
を盛大に合唱した。全くのハプニングであったが、参会者から指名を受けた、同窓生
であり現 栃木高校校長 の上岡さんが、最後に壇上で自ら“フレー、フレー栃木!”の
力強いエールを披露して締め括った。
続いて、一階上のフロアーで同期 会が開かれた。全員が同 学年者 であったのでさ
らに打ち解けた懇親 会となり、自己紹介やカラオケが次々に披露され、アルコールや
ソフトドリンクを交えての歓談のグループが幾つもできていた。


両懇親会で交わされた話 によれば、今も元気 で仕事を続けている人や退職後農業に取り組んでいる友 、人権擁護 委員 ・民生委員などの大任を 受け持っている人などがいた。また、ボランティアで地域起し事業の案内人を引き受けているとか、自治会-などの組織活動 の重要な役 目 を担っている人 も多くいた。また余暇には、ゴルフ・テニス・ハイキング・ダンス・スイミングなどのスポーツ、囲碁・将棋・写真・絵画・家庭菜園 といった趣味や、詩・短歌・俳句などを詠む文芸、あるいは国内外への旅行を楽しんでいる友人 も多かった。


このように、同期生達は様々な場所でその持てる力を発揮しつつ、夫々が栃木高校のOBとして立派に活躍している、という印象を受ける話題が多かった。
名残り惜しかったが、最後に再び母校の校歌を斉唱し、この場 での二次 会 も散会となった。その後は、近在に宿泊する同期生や帰宅する仲間 たちが、めいめいの場所で開かれた三次会に集うなどして有意義な一日を終了した。


このように楽しかった懇親会 、都合で出席できなかった同期 生も多かったことと思
われる。その方々のため、栃木市と小山市で同期生の集いが開かれているということ
を書き添える。どちらのグループも新 しい参加者 を待っている。今回出られなかった
方々にあっては、同窓会名簿に記載されている友人 や、本報告に書かれている同期
生(同期会幹事)の住所 へ、手紙 や電話などにより連絡を入れていただきたい。
更に、インターネットに詳しい落合良一君 ・石島孝君 らがホームページを開設する
予定になっている。完成の暁には、同期生各位に是非アクセスしていただきたいと考
える。